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中高年男性、約3割は上半身の肥満「平成15年国民健康・栄養調査」
毎日の生活で食事が不規則だったり、運動不足で最近ちょっと肥満気味かなと感じたことはありませんか。
国民の栄養素摂取量や生活習慣の状況を調べるため、厚生労働省は「平成15年国民健康・栄養調査」を実施し結果を発表しました。この調査は、平成15年11月に全男女11,105人から回答を得ています。
この調査では、BMI(※)の数値が25以上で、かつウエスト周りの長さが男性は85cm以上、女性は90cm以上の人は、「上半身の肥満」としています。男性では全体の24.9%、女性では全体の13.8%が上半身肥満に当てはまるという結果になりました。
それぞれの世代における割合をみると、男性は「40歳代」が最も多く32.1%、次いで「30歳代」の29.0%、「50歳代」の28.7%となっています。さらに女性では「60歳代」が21.5%で最も多く、続いて「70歳代」の21.3%、「50歳代」の12.5%となっています。女性よりも働き盛りの中高年世代の男性が、それぞれの年代の3割前後を占めています。
「上半身の肥満」はお腹から上の部分に余分な脂肪がたまる状態で、高血圧、高脂血症や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因となる悪性の肥満といわれています。
ところで、最近テレビなどで「メタボリックシンドローム」という言葉を耳にしたことはありませんか。「メタボリックシンドローム」は、肥満であるひとが、血圧、血糖値、中性脂肪のうち二つ以上基準値を超えていると、動脈硬化が進みやすく、心筋梗塞などの重大な病気を引き起こす可能性が高くなるというものです。「上半身の肥満」の「ウエスト周りの長さが男性85cm以上、女性90cm以上」という条件は、そのままメタボリックシンドロームの肥満の基準と同じですので覚えやすいですね。
肥満が引き起こす生活習慣病を避けるために、コレステロールの低い食事を取ることや、糖質を制限するなど食生活を見直す、運動不足にならないように体を動かす習慣をつける、といった簡単なことからまず始めてみませんか。
(※)BMI =Body Mass Index=体格指数。肥満度を判定するために国際的に使われ、現在の体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}で算出します。日本肥満学会は、BMI値が25以上は肥満、18.5未満はやせであり、22が最も健康な状態としています。
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