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[2005/10/03]
ことわざ健康事典 羹(あつもの)にこりて膾(なます)を吹く
ことわざ健康事典 羹(あつもの)にこりて膾(なます)を吹く
羹とは熱い汁物。膾とはなまの魚貝、野菜を刻んだ酢の物。つまり熱い汁で舌をヤケドした人が、冷たい刺身まで吹いて食べている図。過去の失敗にこりたあげく、必要以上に用心深くなることをからかった諺です。出典は、中国の北栄時代(1060年頃)唐の史実を編集した歴史書である唐書(とうじょ)。ところで突然ですが、猫は焼きたての魚など、熱いものは食べられません。そこで炊きたての御飯や味噌汁、お茶など、熱いものの苦手な人を「猫舌」などと申します。それに対して、熱いものを食べる習慣のある人は、さし当たり食道や胃の上部が毎度熱の刺激を受けることになり、いわば粘膜はいつも軽いヤケドの状態。こうなると、ガンや潰瘍などが発生する下地を作っているようなものです。そういえば昔、朝食に熱い茶粥を食
べる地方や、熱さに加えて塩分過剰の味噌汁を、日に何杯も食べていた地方に、食道ガンや胃ガンが多発していた事実がありました。こうなると、猫舌の人は、体にとって一種の安全弁を持っているようなもの。まさに膾まで吹く猫舌バンザイといえましょう。
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