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[2006/02/17]
ことわざ健康事典 垢も身の内
ことわざ健康事典 垢も身の内
垢だって大切な体の一部、やたらにこすり落としたりしなさんなという意味。江戸後期に出版された式亭三馬(しきていさんば)の世話本「浮世風呂」の一節から出来た諺です。なるほど垢は、皮膚表面の古くなった角質層と、汗や脂、チリ、ホコリ、細菌が繁殖した不潔なもの。入浴して洗い流す必要があります。ただし肌が赤くなるほどこすり取るのは行き過ぎ。これでは皮膚を保護する自然の保湿クリームである皮脂を徹底的に除いてしまうばかりか、目に見えない小さなキズをたくさん作り、時には湿疹その外の皮膚病のもとになりかねません。とくに肌の弱い子供やお年寄りの場合は要注意です。また足の裏やカカトを、入浴のたびに軽石でゴシゴシこする方がおられますが、これも要注意。こする刺激でかえって角質層が厚くなり、ひび割れることがあります。それよりもとくに年配の方は、時どき肌のホクロの状態を確かめていただきたいもの。今までなかった所に突然ホクロが現れたり、色や形が変った時は、皮膚ガンの心配がありますから、即皮膚科医の診察を受けてください。