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[2006/03/17]
ことわざ健康事典 氏より育ち
ことわざ健康事典 氏より育ち
人格とか能力は、氏素姓よりも育ち方、つまり後天的な環境や教育によって決まるという意味。江戸は寛永二十年(1643年)頃の俳書「毛吹草(けふきぐさ)」にある諺です。そのまた源流は戦国時代の「北條氏直時代諺留(じだいことわざどめ)」(1599年頃)。どんなに優秀な人材でも、家柄が低ければ出世できなかった公家社会に対して武家社会が一矢報いたという見方もできましょう。いっぽう、これを人間の遺伝子と健康の面でとらえることもできると思います。たとえば、親にガン、脳卒中、糖尿病があると、子も同じ病気に罹いやすいと考えられ、医療機関の問診でもよく聴かれます。また最近はさまざまな遺伝病はもちろん、寿命の長さまで親から伝わる遺伝子で決定されるといわれます。しかし、こと成人病に関しては、日常生活次第で、必ずしも親と同じ病気に罹るとは限らず、逆に親は健康なのに、現代生活の歪から、突然発症することがあります。そこで多くの成人病は、今や生活習慣病と呼ばれるようになりました。まさに氏より育ちです。
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