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[2006/10/02]
ことわざ健康事典 腹を量り(はかり)て食(く)らい
ことわざ健康事典 腹を量り(はかり)て食(く)らい
「形を度(はか)りて着よ」と続きます。食物も着物も自分の体に合ったもので、無理のない暮しをしなさいという意味。江戸は天明~寛政年間(1781~1801年)にまとめられた「譬喩尽(たとえづくし)」にある諺です。もともとは封建的な身分相応を説いたものと思われますが、それは別として、特に「食」について現代的に考えると、なるほどとうなずけます。その一つには文字通り過食のいましめですが、もう一つ、食の質の問題につき当たります。かつて日本人の食生活は、穀類・野菜・大豆製品・魚が主でした。ところが経済の成長にしたがい動物性の蛋白質と脂肪の多い欧米型に変化し、車社会は運動不足に拍車をかけました。その結果、肥満、高血圧に始まる生活習慣病が台頭し、中でも糖尿病と、放っておいたら確実に発病する糖尿病予備軍が急増しております。厚生労働省の調査では、この両者を合わせると日本人の成人、約六人に一人が、糖尿病の危険にさらされています。つまりは、日本人の遺伝因子である体質に合わない食生活と運動不足がこうした状況を招いたといわれております。
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